2016年8月10日
ここからは、タイとミャンマーの国境地帯を行く。
現在は武力衝突がある地域では無いが、両軍が睨み合いながら管理する地域であり、それなりの緊張感はある。
とはいえ、ここは多くの日本人に訪れてほしい場所でもある。
実際に行くときは、現地のドライバーやガイドに安全を確認した上で向かってほしい。
軍事的な衝突だけではなく、天候についても、大雨で道路脇で土砂崩れを起こす可能性もあるので、雨期は特に注意が必要だ。
いまから紹介するのは、以下の場所で、その後、この道路を北上する。
さて、現地に到着して、車を降りる。
国王陛下と女王陛下の肖像。
この二日後は女王陛下の誕生日である。
タイ国旗がはためく看板、何と書かれているのかはタイ語が読めないのでわからない。
その横には簡易的な看板でタイ国旗とミャンマー国旗が描かれている。
このまま北上していくと、ミャンマーとの国境の町Mae Saiまで21KM。
ここから100~150M北ではタイ陸軍の検問。
それでは階段を昇っていく。
階段脇にはたいまつを入れるようなポケット。
階段を昇りきると、この景色。
展望台も用意されている。
展望台の下に見えているのは、まさに国境線の柵。
その先に見える、ミャンマーの山々。
本当にこの景色は素晴らしい。
遠くにミャンマーの集落が転々としている。
こちらは北側。
40倍ズームのカメラを買っておいて良かった。
ミャンマーの集落を撮影。
山の尾根にそって集落をつなぐ道路がはしっている。
動画を見るとわかると思うが、山の上ということもあって、風が強い。
とはいえ、ここは国境地帯。
天高く、はためくタイの国旗。
地面には塹壕が掘っており、土嚢でしっかり固められている。
見ての通り、展望台の下にも塹壕。
隣の芝生を青く見せる意味もあるのだろう。
本当に芝生は青々としている。
この先に上り階段があり、その上ではタイ陸軍が監視している。
こちらは、北側で、この先にミャンマー軍の陣地が見える。
距離は1,000M近く離れているだろうか。
こうしてみると、とても隣の芝生は青く見え無い。
何というか、国力の差を感じる光景だ。
写真には写っていないが、タイ側はフットサル施設まであるというのに。
日本は陸地で国境を接しているところは無いけれど、いや、本来はソ連時代の条約からすると、南樺太は日本領であるはずなのであるが、こういった光景を見ると、国境とは何であるか、どのように警備すべきか、そして、その状況を国民にどう見せるべきか、大きなヒントがここにはある。
領土問題を抱える竹島や、領土問題など存在しないにもかかわらず不法侵入が後を絶たない尖閣など、遊覧飛行くらいすべきだと思う。
マスコミがゴミと化して、何ら報道されない状況で、多くの国民に実態をありのまま見せる努力は、絶対に必要なはずだ。
話を元に戻すが、この場所の美しい景色と眺めは、忘れることは無いだろう。
夕焼け時に来ても良い場所だろうと思う。
さて、ここから再び車に乗って北進。
タイ陸軍の検問を受ける。
実際は、軍が車内の人間を確認し、運転手に行き先と目的を尋ね、運転手のIDカードを軍がスマートフォンで写真を撮ったら終了だ。
そこから、数百メートル先に進むと、今度は先ほどの写真のミャンマー側の陣地の横を通る。
こちらはミャンマー軍の監視。
タイ人は平然とスマートフォンを向けて写真を撮る。
車の窓を開けて、手を振って、「ハロー」と言って、スマホを向ける。
俺はそんなこと恐ろしくて出来ないが、東南アジアの人は写真を撮るのも撮られるのも大好きだ。
実際、手を振るとミャンマー軍の兵士も手を振ってくれた。
先ほどのタイ陸軍の検問も、運転手は写真撮っても大丈夫だと言っていたが、遠慮したいところだ。
ミャンマー軍は、先ほどの写真からもわかるように、貧しい。
1個10バーツくらいのカップ麺やインスタント麺を、ミャンマーの軍人にあげると、本当に喜ぶらしい。
軍事独裁政権が長く続いたというのに、軍は決して裕福では無い。
一部が私腹を肥やしただけのようだ。
ここから先は、しばらくミャンマーとの国境線にそった道路を行く。
そこに生えている木はミャンマーの木だ。
しばらくこんな雄大な景色とヘアピンカーブが続く。
さて、次回は、さらに北上していく。